長田会長の『落とし込み入門〜その1〜』

落とし込み入門


最新ニュース! 長田会長『へチ釣りと目印釣りの違い』 最新ニュース!


2005年7月16日(土)クラブ選手権にて

 この釣りを始めて17年目になる。
 自分なりに目印とヘチを使い分けて、ここ数年はヘチ中心である。
 たまに年に数回は目印を使った上層の釣りを楽しんでいる。
 通算するとヘチ、目印とも半分づつぐらいになるだろうか?

 中京を発祥として関西で発展した目印釣り、その仕掛けの多様性には目を見張るものがある。
 目印の素材・間隔・仕掛け糸の種別・着色・仕掛けの重さ・浮力等、各人の工夫を凝らした目印が作られているが、いずれもアタリを創りだすための機能性に優れた、バランスの良い目印を目標としている。
 海況に応じてどのようにエサをコントロールして落としていくか、そのイメージ通りに落ちていく機能性を目印に求めるのが重要である。
 一般的に目印釣りは、上層(2ヒロ〜2ヒロ半まで)でのアタリを目印でとることが基本である。
 中京や関西に多く見られる背の高い堤防から、微妙なアタリを視認性の良い目印によって読み取ることを特徴とする。
 一方、関東に多い足場の低い堤防から発展したヘチ釣りは、直下の糸ふけの変化でアタリをとる。
 やはり2ヒロ半ぐらいまでのタナを中心に、あまり深くはない底での聞きあわせのコンビネーションの釣りとなる。

 私が最近へチを基本としているのはいくつか理由がある。

 ホームグランドとしている神戸港、七防を中心として一年中チヌを狙って、それまでオフシーズンと言われていた12月から3月初旬にかけて、上層でのタナ及び底での落とし込みを10数年前から続けている。
 以前は主に、長めの目印を使い3ヒロぐらいまでのタナを探り、そのまま底まで落としてアタリをとっていくという釣り方だ。
 5.3mまでの長竿を使い上層は目印で、それ以上はヘチでのアタリをとっていく。
 底だけを狙うときは目印を使わずに一気に重めのオモリで底まで落とし込む。
 冬場はほとんどへチ竿を使うことはなかったのだが、ここ4〜5年はヘチ竿で通すようになった。

 理由は2つある。

 まず黒鯛釣り専門メーカーを中心として、ヘチ釣り関連の精度の高い道具が出現したことだ。
 PEライン対応の糸通しの良いヘチ竿が開発されたことと、回転の良いヘチ専門のリールが数多く発売されたことがあげられる。
 これにより軽いオモリで、深ダナや底での微妙なアタリをとることが可能になり、竿の調子も釣り方による選択の幅が増えた。

 もうひとつの理由は、1999年七防で黒鯛人が開拓したパイプエサにより、冬場から春にかけての釣果が飛躍的に伸びたことがあげられる。
 これにより、今まで以上に繊細な深ダナ・底釣りが必然となった。
 3ヒロ半、4ヒロ、5ヒロそして底、といった従来注目されなかったタナが冬場から春先にかけて重要となったのだ。
 この時期特有の繊細な喰わせ方により、今まで不可能に近かった10枚、20枚という釣果も現実のものとなった。

 私の目標は、『いつでもどこでも釣果を上げることができる最強の釣法の実現』である。

 ここで本質的な目印とヘチ釣りの違いを述べておこう。

 私なりに経験を通じて理解していることがいくつかある。
 単にタナを幅広く探る時はヘチで、上層は目印を使うとか、オーバーハングの形状は目印が有利といったことでなく、各々の機能の本質を確実に理解することがたいせつだ。

 第一にアタリを創りだすエサのコントロールの仕方が違うこと。
 目印の場合、まず海上に目印の浮力を利用して支点をつくり、そこから非常に軽いオモリ(たとえばガンダマ5号)で際をキープしながら落とし込むことが可能で、風の影響を受けることが少ない。
 ヘチの場合ある程度の高さから、短竿で強風のなか最小のオモリ(ガンダマB)で落とし込むのは、条件にもよるが難易度は高い。

 実際には目印ではガンダマB,へチでガンダマ4Bで落とせる状況を想像してみよう。

 海中でのエサの落ち方は明らかに違ってくる。
 単にスピードだけであれば、コントロールは可能だが、落ちていく角度や潮の乗り方が変わってくるのだ。
 それによってチヌの喰いが圧倒的に違うときがある。
 目印にはガンガンあたってくるが、ヘチでほとんどアタリがないときがある。
 1ヒロ半ぐらいまでのタナで小エサにしか当らず、ガンダマがついているだけで喰わないときもあるのだ。
 目印とヘチが混在する関西ならではの現象が確認できる。
 現在へチでこれを解消する方法を実験している。

 第二にアタリのとり方が違ってくる。
 目印の場合、当たり前の話だがアタリは目印の変化でとる。
 へチの場合は糸ふけの変化が基本となるが、底や、キザミながら竿先でとったり、手元の音でチヌのさわりアタリや喰いアタリを感じながらあわせていく。
 手元の僅かな重みを感じてあわせることもあり、アタリのとり方が変化に富んでいる。
 目印の場合は、あわせるまでは目印とハリス・ハリ・オモリなどの仕掛けが重要となるが、ヘチの場合はハリ先からハリス、道糸、竿の材質・調子、リールにいたるまでがアタリをとる重要な要素となる。
 一般的に目印かヘチ釣りかは、好みによるところが多いしそれでよいと思っている。
 あの目印特有のピッとくるアタリで釣るチヌも、独特の醍醐味があり捨てがたい。
 ヘチはそのシンプルな仕掛けとともに短竿ゆえの機動性は、移動や釣り場形状の対応力にも優れていると思う。
 条件にもよるが、大会などで人が多く入るケーソンの小場所なら、幅広いタナを探りやすいへチのほうが有利なときも多い。
 状況に応じた柔軟性という点では、へチは目印よりもリードしていると考えている。